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療育と教育①:療育と教育の違い

更新日:3月24日

子どもが観察したり勉強したり遊んだり
今日は何しよう

児童発達支援は、子どもたちが日常生活や集団生活に必要なスキルを身につけるための支援です。自立を促し、健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性の5つの分野でサポートを行います。


一方、放課後等デイサービスは、学校や社会での生活に役立つスキルの習得を支援し、創作活動や地域交流、余暇活動の機会を提供します。子どもたちが安心して成長できる環境を整えることが目的です。


療育と教育の違い


療育は、子どもが日常生活や社会生活に適応する力を育む支援です。一方、教育は知識や学習を深める活動を指します。どちらか一方だけではなく、両方がバランスよく機能することが、子どもたちの成長には欠かせません。


不登校問題


近年、不登校の問題は深刻化しています。文部科学省だけでなく、経済産業省や内閣府、厚生労働省なども、新たな教育のあり方を模索していますが、根本的な解決には至っていません。


私自身、不登校支援の現場で働き、フリースクールやネットスクールの設立を試みる中で、「これで本当に解決するのか?」という違和感を常に抱えていました。そして、児童発達支援と放課後等デイサービスを始めたことで、その違和感の正体が少しずつ見えてきました。


療育と教育のバランス


不登校の背景には、発達障害が関係していることが少なくありません。そのため、私はフリースクールや通信制高校の運営の難しさを感じる中で、安定した支援が可能なこの事業に関心を持ちました。


しかし、実際に事業を始めてみると、決して簡単に安定するものではないと痛感しました。それでも、子どもたちと向き合う中で、私が感じていた違和感の答えが見えてきたのです。


不登校の背景にある社会の変化


日本は戦後、大家族から核家族へと移行しました。それとともに、不登校問題も顕在化してきました。


昔は家族の中で年齢や立場の違いを学びながら育ち、自然と社会のルールを身につける場がありました。しかし、今では親と子だけの家庭が増え、シングルマザー・シングルファーザー家庭も珍しくありません。家庭内では子どもが大切に育てられる一方で、学校に入った途端に自分の思い通りにならない状況に戸惑うことが増えています。


学校は「学習や知識の習得」を目的とした場であり、「日常生活や社会生活に必要なスキルを身につける」ための環境ではありません。しかし、社会性を求められる中で適応できない子どもが増え、不登校へとつながってしまうのです。


療育と教育は車の両輪


私は、療育と教育は車の両輪のような関係だと考えています。まず、療育で社会生活の基礎を築き、その上に教育を積み重ねることで、子どもたちは健やかに成長していきます。


児童発達支援と放課後等デイサービスを通じて、一人ひとりの子どもに必要なサポートを提供し、未来へとつなげていきたいと思います。

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