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ADHDの子どもを持つ保護者向けトレーニングプログラム:沖縄科学技術大学院大学(OIST)が開発

ADHDのイメージ画像
脳の特性の違い

ADHD(注意欠如・多動症)の子どもの割合は、小中学生の約5%、公立高校生の約1%であると言われています。

そこで、沖縄科学技術大学院大学(OIST)の研究グループが、ADHDの子どもを持つ保護者向けのトレーニングプログラムを開発しました。このプログラムは、英国で開発されたものを基にしており、保護者が子どもの行動を理解し、適切に対応するためのスキルを身につけることを目的としています。


プログラムの内容

このトレーニングプログラムは、週に1回、2時間のセッションを13回実施する構成になっています。具体的には、以下の内容を学ぶことができます。


  • 保護者のセルフケア

    ストレス管理や自己ケアの重要性について学びます。

  • スキルアップ

    ADHDの子どもへの対応力を高めるための具体的な方法を習得。

  • ADHDの心理教育

    ADHDの特性や行動について深く理解する。

  • 行動の理解と対応

    子どもの行動の背景を考え、適切な対処法を学ぶ。

  • 褒めることの重要性

    ポジティブな関わりを通じて子どもの自己肯定感を育む。


実施結果と効果

2019年8月から2022年3月にかけて、福井・福岡・沖縄の医療機関3施設で試験的に実施されました。その結果、参加者の育児ストレスが低減し、自己効力感(自分で状況を改善できるという感覚)が向上しました。


保護者からは、

「子どもに対する気持ちが前向きになった。」 「家庭全体に良い影響があった。」

といったポジティブな声が多く寄せられています。


現在の実施拠点と今後の展開


現在、このトレーニングプログラムを受けられるのは、


  • 沖縄県金武町

  • 福岡県春日市


の2か所のみですが、今後は全国で質の高いトレーニングを提供できるように拡大を目指しています。


ADHDの子どもを育てる保護者にとって、子どもの特性を理解し、前向きな育児を実践することは非常に重要です。このプログラムがより多くの地域で実施され、多くの家庭に役立つことを期待したいですね!



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